世界経済回復の動向はアメリカのコロナ第二波対策次第

 

 

鍵を握るアメリカの第二波対策

 

こんにちは、マーケットの魔術師 奥村尚です。

 

ジョンズホプキンス大学という大学が米国にあります。

 

ボルチモア(メリーランド州)にある大学で、
特に医学では全米でもトップレベルの実績を誇る名門校です。

 

最近では、新型コロナウィルスの特設サイト(covid-19ダッシュボード)で、
全世界の感染者数の情報を一元化し、世界的に有名になりました。

 

現在世界中のマスコミがここのデータを引用しています。

 

私も時々引用したりしてお世話になっています。

 

COVID-19 Dashboard

 

 

国別の感染者数が最初に出てくるのですが、これによると、
7月7日午前の時点で、感染者数の多い順ではこうなっています。

 

 

1 米国 約 290万人
2 ブラジル 約161万人
3 インド約70万人

 

(以上、感染者数は、7月6日 22:30時点)

 

 

よーくみると、ダイヤモンドプリンセスが145位(712名)などとなっており、
国だけではないこともわかります。

 

ランキング上位(というよりはワースト)3位までの国の、
一日の感染者推移を、みてみましょう。

 

 

米国はワースト1です。

 

縦軸のスケールは50k つまり、現在進行形で
毎日5万人の感染者がみつかっているということになります。

 

 

 

ブラジルも似たようなもので、あまりに圧倒的な数字です。

 

 

 

インドは、一日あたりではブラジルや米国の半分程度ですが、
それでも一日2万5千人の感染者が発生しています。

 

 

 

そして、この3国に共通しているのは、
まだ増えている最中であるということです。

 

 

特に米国のカーブをみると、4月の段階で第1波がピークをつけ、
それが収まる前に、次の第二波が来ている。

 

第一波の抑え込みに失敗したというわけです。

 

 

一方で欧州をみると、

 

7 英国(287千人)
10 イタリア(241千人)

 

 

 

 

と、順位は上位ながら、心配された国々は、
第一波の抑え込みに見事に成功していることが分かります。

 

 

注目のスウェーデンは25位でした。

 

25 スウェーデン (715千)

 

この国は、感染者が拡大しても、ロックダウンせず、休業要請せず、
レストランやカフェも通常営業を押し通した国です。

 

ロックダウンをしても効果は明確ではなく、死者数は変わらない、
として自然体で経済を動かしているのです。

 

 

数字的には、ロックダウンしてもしなくても、
同じような感染者数だったであろうということになり、
一定の成功はおさめたようです。

 

ただし、死亡率はノルウェーの10倍となり、
ノルウェーはスウェーデンとの国境を封鎖しています。

 

 

英国も、当初、スウェーデン式にロックダウンにはネガティブでしたが、
あまりの勢いで拡大し、しかもジョンソン首相本人が感染したので、
ロックダウンを選択した経緯がありました。

 

 

最後にアジアは、どの国も順位が低い(感染者数が少ない)のが注目されます。

 

特にマレーシア以下、1万人を割っています。

 

こうした国の感染者が少ないのは、なにか理由があるはずで、
それを解明することが、今後のウィルスの克服につながるものと思いますが、
今のところ、そうした研究成果は出ていません。

 

 

56 日本(19,811)
57 豪州(19,280)

 

63 韓国(13137)

 

71 マレーシア(8668)

 

97 タイ(3195)

 

152 台湾(449)

 

154 ベトナム(355)

 

 

目下のところ、米国の第二波がいつの段階で収束に向かうのか、は重要です。

 

 

これが、米国経済の再生のカギを握り、
ひいては世界経済を牽引する米国経済に頼る日本の運命もかかっている、
ということになりますね。

 

米国の第二波の対応次第で、来年の五輪の開催にも大きな影響があると思います。

 

 

このブログではみなさんの資産運用のお役に立てる情報として、
金融、為替(FX)関連のマーケット動向や予測なども随時配信していきますので
次回の記事もご期待下さいね。

 

では、また次回をお楽しみに!

 

 

マーケットの魔術師 奥村尚