日銀短観から読み解く今後の日本経済
楽観視している日銀
こんにちは、マーケットの魔術師 奥村尚です。
7月1日に、日銀の短観が発表されました。
まず、昨年より1円程度、前提となるドル円レートが円高にシフトしています。
2020年上期、107.95円、下期 108.02円。
大企業製造業の、今年の想定ドル円レートは107.48円でした。
以下、掲載図はいずれも日銀短観より引用しています。
つまり、日銀は、わずかですが、
今年後半は”円安”に向かうことを予想しています。
大企業製造業の業況判断は、-34%。
大企業非製造業の業況判断は、-17%
と、大きく下落しており、これは、この3カ月間、
日本が、世界が、コロナウィルスとたたかった跡でもあり、
特に驚くことはないでしょう。
しかし、大企業の売上高経常利益率は、
前回(3月)調査時7%あったのが、5.92%と下方修正されました。
利益率が下がってしまうのは、新しい生活様式では仕方のない事ですが、
なんと、リーマン時(2.7%)を上回ってます。
一方では、OECDやIMFの経済見通しでは、
日本経済としては、厳しい見方をされており、
海外から見た日本と、日本から見た企業業績とのギャップを感じます。
これは、算出する前提が甘いともいえますが、
案外、日銀は楽観的にとらえているようです。
まだ、今年は後半に入ったばかりですので、どちらにしても予想にすぎませんが、
今月を1か月過ごすことで、実際の経済や業績データをもとに、
もう少し精度のあるストーリーで展開できることでしょう。
このブログではみなさんの資産運用のお役に立てる情報として、
金融、為替(FX)関連のマーケット動向や予測なども随時配信していきますので
次回の記事もご期待下さいね。
では、また次回をお楽しみに!
マーケットの魔術師 奥村尚
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