OECDとIMFが予想する今後の経済成長
先進国を中心に悲観的な経済成長に
こんにちは、マーケットの魔術師 奥村尚です。
6月11日にOECDがエコノミックアウトルックを、
6月24日にIMFがワールドエコノミックアウトルックを、
要するにグローバル経済の今後の予想を発表しました。
かなり悲観的な経済成長です。
特に先進国は悲惨で、2021年末になっても2019年末の水準に戻りません。
とりわけ日本は悲惨で、2023年までは、2019年の水準に戻りそうにありません。
今回は、日本経済の予想にフォーカスを当てます。
数字だけを並べてみると、
IMFは、2020年-5.8%, 2021年 2.4%です。
かなりゆるやかな回復を予想しています。
OECDは、2020年-6%から-7.3%、2021は-0.5%です。
グラフにしてみてみましょう。
2019年までは、実績値ですので、IMFもOECDも同一数値です。
特にOECDの予想は、ちょっと心が折れるグラフです。
V字型回復どころか、ずるずるとマイナス成長が続くと予想しています。
あまり大きな声では言えませんが、
日本の株式市場は、7-9月期に、V字回復を果たすという前提で、
相場が大きく上げてきています。
いつか、このグラフがリアリティをもって、
認識される日が必ず来るでしょう。
(注)OECDとIMFは時々混同されるので、記しておきます。
・OECD
OECD(Organisation for Economic Co-operation and Development)は、
経済協力開発機構と訳されています。
国際経済全般について協議することを目的とした国際機関です。
シンクタンクに近いもので、欧米日本などで構成された
「先進国クラブ」と覚えると良いでしょう。
国際的な権力はまるでありません。
お金を融資する機能をもっていますが、水とか鉄道とかの
プロジェクト単位で融資します。
加盟34国。本部パリのミュエット宮殿。
・IMF
IMF(International Monetary Fund)は、国際通貨基金と訳されています。
国際通貨制度の安定(要するに為替相場と決済のこと)の安定確保することを
目的とし加盟国の為替政策の監視を行います。
国連の組織で非常に権力もっています。
重要事項の決定には出資比率に応じた発言権の85%の同意を必要としますが、
米国の出資比率は17.41%でありIMFの拒否権をもっている唯一の国です。
日本の出資比率は6.46%(10兆円超)で二位です。
お金を融資する機能もありますが、最後の貸し手として国家に対して行います。
加盟189国。本部ワシントンD.C.
このブログではみなさんの資産運用のお役に立てる情報として、
金融、為替(FX)関連のマーケット動向や予測なども随時配信していきますので
次回の記事もご期待下さいね。
では、また次回をお楽しみに!
マーケットの魔術師 奥村尚
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