日経平均のコロナ相場と株式投資を始めるタイミング
上がる期待値の高い日本株
こんにちは、マーケットの魔術師 奥村尚です。
今回は、日本の株式の代表、
”日経平均”のコロナ相場を見てみます。
2月以降の推移は、このようになっています。
3月19日が引け値ベースでは底になっています。
一方で、世界中が注目する恐怖指数(VIX)と同じような指標で、
”日経VI”というものがあります。
VIXは、NYの株式指標SP500の下落リスクの大きさを
示唆するもの(いわゆる恐怖指数)ですが、
これに対し、日経VIは、日本の株式指標である
日経平均の下落リスクを日経新聞社が指標化したものです。
この日経VIを見てみましょう。
日経VIは、3月16日がピークでした。
その恐怖を受けて、日経平均が大きく下げて
3日後に底をつけたということになります。
ちなみに、4月7日に緊急事態宣言が出されましたが、
翌日8日の日経恐怖指数は、あまり上がっていません。
やはり、相場は事前に盛り込んでいたという結論になるでしょう。
日経平均は、NYダウと全く同じ形で
上がったり下がったりしています。
そこで、日経平均とNYダウと並べて示してみましょう。
なお、NYと東京は時差があり、昼夜が完全に反転しています。
米国はサマータイムになっているので日本が13時間進んでいますが、
同じ日付の株価としては、日本の方が先につけており、
NYの株価は、日本時間では同日の22:30から始まるマーケットで決定されています。
3月16日までは、東京は比較的安定した動きをみせていましたが、
NYがあまりに劇的に下げ進むので東京もつられて下げを大きくしてきました。
NYがまず下げ、翌日の東京がそれを受けて下げるという構造です。
しかし、大きく違う動きをした日があります。
3月18日にNYダウが最安値を2万ドルを割って、
下落のピークをつけに行った23日までの動きに注目ください。
NYはどんどん下げている時期です。
日本は、じりじりと上げている。
皆が売り込む中、買い向かう投資家がいたということになりますね。
ここは、以前にも指摘した、”日銀の踏ん張り”です。
日銀の踏ん張りについては、こちらの記事で書いていますので、
よかったらご確認ください。
どれくらいすごいか、改めて書こうと思いますが、
とにかく、そのおかげで、日本は上がってゆきました。
NYも、それをみて、かなりホッとしたはずです。
23日以降は、再び日米足並みをそろえて上がり始めました。
ただし、今後も、上がり続けるとは思えません。
なぜかというと、まだまだ、恐怖指数は高水準であり、
相場は上下を今後も繰り返すでしょう。
しかし、日銀の買いは、手を緩めることがないとみています。
しかも、普通の投資家ではないので、買うのみであり、
決して売ることはありません。
われらが日銀がいるかぎり、かなり安心感があるのです。
日銀に続いて、超大手の機関投資家である年金基金も、
今は日銀と同じように買い向かっています。
年金基金も長期投資なので、すぐ売ることはありません。
あらためて、NYダウと日経平均の推移を並べてみると、
日経の方がなめらかに動いていますよね。
NYダウは、ギザギザと、ノコギリのような形をしている。
変動が大きいのです。
難しいことを書くと、価格変動は、”リターンの変動”であり、
それは”リスク”そのものです。
日本株の方が、リスクはだいぶ少ないということです。
つまり、「今は」まだ不安定であるが、
長期的には上がる方向と下がる方向の期待値は、
上がる方が高いのが株式であり
日本株はリスクが相対的に小さい
と言えるわけです。
やはり、今は株式投資をはじめるに良い時期ではないか、と考えるのです。
このブログではみなさんの資産運用のお役に立てる情報として、
金融、為替(FX)関連のマーケット動向や予測なども随時配信していきますので
次回の記事もご期待下さいね。
では、また次回をお楽しみに!
マーケットの魔術師 奥村尚
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