遂にコロナショックの最安値到達か?!
歴史的な安値をPBRから検証
こんにちは、マーケットの魔術師 奥村尚です。
3月13日、株式市場は歴史的な安値を記録しました。
前日のNY市場を受けて、相場開始直後から
ほぼすべての銘柄が売り殺到し、
しばらく値がつかない状態が続きました。
(期近先物の値決めをする(SQ算出といいます)3カ月に1回の日でしたが、
算出ができた(225採用銘柄すべての取引ができた)のは9時15分くらい。
通常は1分以内、せいぜい数分で算出されますから、
いかに異常な相場であったかがわかります。)
安値は 16,690.60円 (10時21分)。
この時のPBRは0.804です。
PBRというのは、株価を見る尺度で、時価総額ベースで会社の解散価値の
何倍まで買われているかをみるものです。
これが1倍の水準は会社の解散価値と等しいことを意味します。
つまり、簡単に言うと付加価値がゼロの会社です。
1倍を割るということは、付加価値がマイナスであることを意味します。
本日は、ザラバベースではPBRとしては
(恐らく)東証始まって以来の安値をつけました。
引け値ベースでも0.84で、引け値ベースでここまで安くなったのは、
バブル後の最安値 7,054円をつけた2009年3月10日のPBR 0.81だけです。
ちょっと、その時と比較してみましょう。
まずは、2009年3月10日以降の動きです。
(3月1日-5月末の3か月をとっています)
この時期は、2008年に始まったリーマンショックの最中であり、
バブル崩壊後の引け値ベースでは、最安値をつけた日です。
過去、PBR 0.85以下まで売られたのは、本日を除き、この時しかありません。
その後、米国の株式相場が戻しはじめたこともあり、
売られすぎた金融株や輸出関連が買われ始めました。
結局、この日を境に上昇に転じ、
あまりに安くなりすぎていたこともあり、3か月で4割上昇しました。
3月13日の推移もみてみましょう。
今回は、新型コロナウィルスの世界的な流行での下落です。
もう少し正確に言うなら、ニューヨーク市場の過敏な反応による
大幅な下落が続く影響で、同じように世界中に暴落が伝搬し、
日本も下げ続けた結果、こうなってしまったということになるでしょう。
いくらなんでも、これは下げすぎでしょう。
もはやNY相場は理性がない状況であり、
そういった狂気の沙汰が続く限り、この下落は続きますが、
長く続くことは、まず考えられないことです。
実際、3月13日のNY相場は、このブログを書いている段階ではまだ開いていませんが、
すでに先物市場では1,000ドルを超える上昇になっており、
シカゴや大証でで取引される日経平均先物も、18,000円台を回復しています。
一度下げるだけ下げると、相場は落ち着くものであり、
案外、NYの3月12日、日本の3月13日が、セリングクライマックス、
つまり、最安値を付けた日、であるのかもしれません。
このブログではみなさんの資産運用のお役に立てる情報として、
金融、為替(FX)関連のマーケット動向や予測なども随時配信していきますので
次回の記事もご期待下さいね。
では、また次回をお楽しみに!
マーケットの魔術師 奥村尚
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