「たった6.6%」学校で金融教育を受けた人の割合
日本人の金融リテラシーの低さは致命的
こんにちは、マーケットの魔術師 奥村尚です。
この時期といえば、大学入試センター試験。
国公立大学受験を効率化するために
共通一次試験という制度が作られ、
初めてマークシートが取り入れられました。
それが、センター試験という名前に変わって私学も参入しました。
周知のとおり、大学入試センター試験は
2020年1月の実施を最後に廃止されることが決まっており、
今回も、共通テストという名前にまた変えて、
改革したぞ、というニュースが伝わってきました。
記述式も入るようです。
私は、
「お、人工知能で記述式を採点するのかな、やるじゃないか。」
と思ったのですが、
結局人間が人手をかけて採点する、はずでした。
評価できるつもりだった
のは英語で、
・TOEICのスコア
・日本独自の英検
などのような、民間の資格試験を活用し、
そのスコアを変換して使うことができます。
こうした入試の変化は、日本の大学レベルが、
「世界から置いて行かれつつある」こととも
関係があるでしょう。
残念ながら、採点に関する不備や不安が指摘され
、20年度からの実施は取りやめになっています。
周到に準備して、ちょっと不安が指摘されたら取りやめ。
この国、大丈夫か?と真剣に不安になります。
THEランキングとして知られる、
英国のTimes Higher Educationでは、
世界の1102大学がランキングされています。
2018年版では、
日本最高位の東大が46位、京大が74位でした。
2019年版では、東大が42位、京大が65位。
最新の2020年版では、東大が36位、
京大が同位、65位という結果に。
東大、京大共に少しずつランク上昇していることは
嬉しいことではありますが、
なんだか、サッカーでFIFAの国別ランキングを見ているようで、
寂しさも感じます。
人材を育成する仕組みを作るのは大切な国家事業ですから、
時代に合わせて受験の仕組みを変えるのは良いことだと思います。
どんどん国際標準にあわせていかないと、
取り残されていきますからね…。
また、文部科学省の白書によると、
日本の教育支出は、OECDの中ではGDP比で平均を下回っており、
国際標準で言えば、
日本の投資教育は圧倒的に遅れています。
特に、生きる上で必要な
「金融リテラシーの低さ」は致命的です、、、
金融広報中央委員会の調査によると、
学校で金融教育を受けた人の割合は、
なんと、わずか「6.6%」です。
さらに、日本人全体の45.4%の人は、
金融や経済の情報を、月に1回も得ていないのです。
要するに、経済やお金に関する情報に興味がない人の比率が
国民全体の半分近くいるというわけです。
この数字はかなり深刻だと思いますね…。
まぁ、この数字の見方を変えるならば、
半分強の方々は、週に1回以上は情報を仕入れ、
おそらく自分で処理出来ているということになります。
金融情報に無頓着な層を強化することよりも、
そうした層を強化してゆくことが、
日本人全体の金融リテラシーを
効率的に上げてゆくことになるかもしれませんね。
私自身、セミナーや塾、あるいは大学でのゼミなどを通して
投資教育に携わっているのですが、
個人での活動には限界がありますし、
微力すぎてどうしようもないのが実情です。
まだ新年がスタートしたばかりなので、
(とはいえもう1月も半ばですが)
昨年の反省をしながら
これからの活動を考えているところです。
できることならば、有形無形問わず、
世の中への貢献度合いを増やしていきたいですね。
では、また次回。
このブログではみなさんの資産運用のお役に立てる情報として、
金融、為替(FX)関連のマーケット動向や予測なども随時配信していきますので
次回の記事もご期待下さいね。
では、また次回をお楽しみに!
マーケットの魔術師 奥村尚
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