注意しなければいけない注文ルールについてお話します

 

 

寄付きで約定されないケース

 

こんにちは、マーケットの魔術師 奥村尚です。

 

私は定期的に株式投資をメインとした運用塾を主宰しているのですが、

 

本日は、その塾の生徒さんからの
質問について書いていこうと思います。
(株式投資以外にもFXNK225で運用している方にも
 参考になるお話なので最後まで読んでみてくださいね)

 

 

さて、その質問というのは

 

 推奨銘柄を買うのに、上昇機運の中では
 なかなか思った通りの指値で買えない。

 

 買おうとした銘柄が、どんどん値を釣り上げているのが歯がゆい。

 

というものでした。

 

 

指値で買い注文(たとえば1週間の期間で)を出した場合。

 

その後1週間で、
一瞬でもその指値以下になれば確実に購入できるので、
だいたい買えるのですが(特に急がなければ)、

 

買おうと思った日に限って、買えるまで相場を見ているし、
その相場がどんどん上昇してゆくのを見るので、

 

『なかなか買えない』
『どんどん上がってしまうから、今すぐ買わないと…』

 

と焦る、ということだろうと思います。

 

 

おそらく、みなさんも同じような経験があるはずです。

 

 

しかし、こういった場合、どうせいずれ下がって
買う機会が訪れる可能性が高いわけです。

 

トレードを業として(生業として)いるのでなければ、
1回や2回、買えなくても別にいいや。

 

と、割り切ってよいと思います。

 

 

ところで、成り行きで注文を出せば
確実に寄り付きで買えるのですが、
指値より割高になることが多いかと思います。

 

成り行きは、“いくらでも良いから買いたい”という注文。

 

 

指値は、
たとえば買う時900円で指値すると、

 

「900円以下で買う = 900円より高い価格では買わない」

 

という注文です。

 

 

実は、寄り付きが買指値より安くなる場合、
指値注文より成り行き注文が優先されるので、指値より有利になります。

 

これはどういうことかというと、

 

 成り行き注文はその全部を寄り付きで
 処理することになっている(東証)ので、

 

 寄り付きで確実に買う場合は、
 成り行きで注文するに限る

 

ということです。

 

 

成り行きの注文が全数処理された後、
まだ売り注文が残っている場合。

 

この場合は、残る売り注文が買指値と対当されて注文が成立します。

 

つまり、寄り付きよりと同じ価格以上で
買指値をしているにもかかわらず、

 

指値注文であるがゆえに寄付きでは
『約定されないケース』が起こるのです。

 

 

少し複雑ですが、板寄せによる価格形成の仕組み上、
こうなってしまうのです。

 

この板寄せ、寄り付き共に、
引けの際に処理される基本ルールです。

 

 

こうした取引所における注文のルールは、かなり明確に公表されています。

 

私もこれらを説明したうえで、色々アドバイスしていますが、
皆様も一度よく確認してみることをお勧めします。

 

 

このブログではみなさんの資産運用のお役に立てる情報として、
金融、為替(FX)関連のマーケット動向や予測なども随時配信していきますので
次回の記事もご期待下さいね。

 

では、また次回をお楽しみに!

 

 

マーケットの魔術師 奥村尚