負け犬戦略【ダウの犬】を試す

 

 

負け犬戦略【ダウの犬】とは

 

こんにちは、マーケットの魔術師こと、奥村尚です。

 

 

今回の記事では、世界的に認知度が高く、優位性、有効性の高い
投資手法
についてお話します。

 

いわゆる、負け犬戦略

 

アメリカでは【ダウの犬(Dogs of the Dow)】という名で知られる手法です。

 

 

この手法を、日本で当てはめて行うことも可能ですので、
以下より、銘柄も列挙とその方法について解説したいと思います。

 

 

まず、NYダウの正式名称はダウ工業30
その正式名の通り、もともと30銘柄だけで構成されています。

 

ちなみに、世界的に見ても、たった30銘柄で株式指数が構成されている例は珍しく、
これがNYダウの大きな特徴でもあります。

 

そのため、厳しく吟味された銘柄が採用されているので、
米国を代表する誰もが知る企業ばかりが名を連ねています。

 

 

 

こちらの表に、ティッカーという項目が確認できるかと思います。

 

ティッカーは市場における企業固有の識別子のことで、
日本の[4桁コード]に相当するものです。

 

そして、この30銘柄の中から、選りすぐりの銘柄を選定する手法が、
今日のテーマ【ダウの犬(Dogs of the Dow)】です。

 

 

 

負け犬戦略【ダウの犬】の具体的なやりかた

 

まずは、【ダウの犬】がどういったものか説明させてもらいました。

 

では次に、この手法の具体的なルールをお話したいと思います。

 

 

この手法では主に、ある指標のみに注目して、
5~10銘柄選定し(通常は上位10銘柄とされています)、
それぞれに均等額を投資するという戦略です。

 

 

【ルール1】 銘柄を絞る指標は、配当利回り上位5~10銘柄

 

【ルール2】 投資期間(1年間)が終わったら、また配当利回りで銘柄を選びなおして投資

 

【ルール3】 配当が出たら、そのお金で同じポートフォリオに再投資

 

 

実にシンプルですね。

 

 

「配当利回り」とは、購入した株価に対して、
1年間(投資期間)でどれだけの配当を受けることができるかを示す数値です。

(配当利回りが大きいということは、株価に対して配当が大きいという事)

 

計算方法は配当金を株価で割って算出します。

 

配当利回り(%)= 1株当たりの年間配当金額÷1株購入価額×100

 

 

配当利回りは株価に対して、儲けが相対的に大きいことを示すわけですから、
儲っている会社が上位に顔を出すことになりますね。

 

 

その上で、この手法が「負け犬」と呼ばれる所以は、
配当利回りが高い株は、“値下がりしてい場合”が多いためです。

 

配当利回りは、「1株当たりの年間配当金額÷1株購入価額×100」ですから、
配当金額が前年と同じでも、購入株価が低いと配当利回りは上がることになります。

 

逆に配当金額が前年と同じでも、購入株価が高いと配当利回りは下がります。

 

また、購入株価が同じで配当金額が大きいと配当利回りは上がり、
配当金額が小さいと配当利回りは下がります。

 

 

この戦略の投資対象は、米国を代表する企業で構成される株式指数の銘柄のため、
例え値下がりしたとしても、深刻な経営難には至らない
という前提に立って考えられています。

 

だからこそ、あえて安くで放置されている銘柄に投資し、高い配当利回りを得ながら、
割安株の株価上昇も狙っていくという戦略です。

 

その為「ダウの負け犬」とも呼ばれています。

 

 

しかし、かなり古典的な方法なので、欠点もあります。

 

最大の欠点は、配当を行わない会社は、【ダウの犬】では選定されない
というところです。

 

 

例えばですが、多くのIT企業は配当を行わず、
その分の資金を開発費株主対策に補填することで成長を維持しています。

 

他の業種よりも成長するIT業種は、この業界に投資をしないのはもったいないわけです。

 

 

また、5~10銘柄へ均等額投資をするわけですが、株価が大きな銘柄になりがちのため、
まとまった資金が必要となります。

 

こうした欠点がある事を前提に、日経平均採用225社から、
配当利回りtop5を選定してみましたので参考にされて下さい。

 

 

 

このブログではみなさんの資産運用のお役に立てる情報として、
金融、為替(FX)関連のマーケット動向や予測なども随時配信していきますので
次回の記事もご期待下さいね。

 

では、また次回をお楽しみに!

 

 

マーケットの魔術師 奥村尚