ドルの価値を確認する「ドルインデックス」
ドルの価値を確認するドルインデックスという指標
こんにちは、マーケットの魔術師 奥村尚です。
FXは、稼ぐ手段としてのトレードとして位置づけると、
ペアとなる相手国の通貨は、ポンドでも、トルコリラでも、
いくらでも選ぶことができます。
一方、FXは、円と外貨との交換レートという本来の役割もあります。
日本に住む我々は、円で生活をしていますね。
日本の生活者としてFXを意識する時、言い換えると円の価値を確認するとき、
多くの場合、ドル円を意識するだけで、事足りるのではないでしょうか。
実際、新聞やTVでの経済ニュースは、ドル円レートのみです。
ドルに対して円高であれば円の価値が上がっていて、
その逆であれば下がっていると意識するだけで事たりるというわけです。
しかし、海外に滞在すると、ペアとなる多くの国の通貨の種類の多さに驚きます。
その中の1つに円があるだけ、という感じになっています。
さて、米ドルで生活する人は、FXというと、相手先としてどこを見るでしょう。
参考までに、米国の貿易相手の比率を見てみましょう。
ドルの価値を確認するとき、この貿易の比率で、ペアとなる通貨を選び、
それをミックスする、という見方があります。
これを、ドルインデックスといいます。
米国の中央銀行であるFRBが、1973年に発表を始めたもので、毎日更新されています。
FRBのHPでは、Broad Dollar Index として発表されています。
FRBは通貨構成比率を毎年、貿易の現状に合わせて見直しているので、
ドルの価値を確認するには適しています。
2019年の時点では26種類の通貨で構成されていますが、
2019年までの、円、ユーロ、元の比率推移を掲載しておきましょう。
中国元の比率に注目してください。
ただ、普通にドルインデックスというと、FRBが発表するドルインデックスではなく、
ニューヨーク商品取引所(NYBOT)に上場している、ドルインデックスの事を指します。
FRBのものとは、まったく別物で、こちらの方は、ミックスの比率は固定されています。
このような比率です。
ユーロ (EUR) 57.6%
日本円 (JPY) 13.6%
英ポンド (GBP) 11.9%
カナダドル (CAD) 9.1%
スウェーデンクローナ (SEK) 4.2%
スイスフラン (CHF) 3.6%
NYBOTといいましたが、2005年に、インターコンチネンタル取引所(ICE)がNYBOTを買収したので、
正式には、ICE Futures US市場といいます。
(ちなみに、ICEは、2013年に、ニューヨーク証券取引所(NYSE)も買収しました。)
さて、最後に、両者の比較をしてみましょう。
そう大きな違いはないこともわかりますね。
このドルインデックスを使うと、FXトレードにおいて、いろいろな事に使えるのですが、
それは、今後、おいおいお伝えしてゆきましょう。
このブログではみなさんの資産運用のお役に立てる情報として、
金融、為替(FX)関連のマーケット動向や予測なども随時配信していきますので
次回の記事もご期待下さいね。
では、また次回をお楽しみに!
マーケットの魔術師 奥村尚
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