戦後からのドル円と日経平均株価の関係

 

 

ドル円レートと日経平均株価はいつから取得できる?

 

今回は、以前に引き続き、ドル円日経平均株価の関係を見てゆきます。

 

前回の記事をご覧になられていない場合は、こちらも合わせてお読みください。

 

日経平均株価とドル円の相関関係から株価の妥当性をチェックする方法

 

 

前回は、可能な限り期間を長くとりました。
1988年から2019年までの期間をみてみたのです。

 

可能な限り長くとるのであれば、もっと長い期間、とれるはずではないか?
そう思う方もいらっしゃるでしょう。

 

 

たとえば、日本の株式市場は、戦後1949年5月から復活し取引を開始しています。
この日から、日経平均株価も発表されています。

 

為替も、1949年4月から、ドル円レートは公式に存在しています。

 

1949年というのは、終戦後4年たった頃です。

 

終戦時1945年は、1ドル=15円でした。
軍が使っていた交換相場のレートです。

 

その後、戦後の混乱期を経て、1949年4月25日
1ドル=360円固定相場がスタートします。

 

 

ですからやろうと思えば、
ドル円レートは1949年4月から、日経平均株価は1949年5月から、
値が取れるのです。

 

そのデータがあればグラフにできます。
と言いたいところなのですが、実は少し困ったことがあります。

 

通常、為替や株式のデータは、情報ベンダーが、その端末機能で
簡単に任意に期間をグラフにするツールを提供しています。

 

私は、ファンドマネジャーでもありますので、
ロイターブルームバーグといった、情報ベンダーにアカウントをもっていますので、
普通のデータであれば、あっという間にグラフは作ることができます。

 

しかし、終戦後という、あまりに昔のデータは、
残念ながら情報ベンダーでも提供していないのです。

 

WEB上でも、なかなか探すことはできません。
(あったとしても、信憑性の問題があり、その確認作業は
足、手、目を駆使する必要があるでしょう)。

 

 

そこで、手間な作業ではありますが今回は手作業でデータを集めてみました。

 

ドル円レートは、市場で自由に取引され、
そして市場がレートを決めていると考えている人が多いと思います。

 

しかし、この時代、ドルの価値は、米国政府がかなりコントロールをしていました。

 

まだ固定相場の時代は、それは理解できると思います。
日米の政府間の合意という前提ではありますが、当然に米政府の意向
固定レートが定められていたはずです。

 

オイルショック以降は、ドル円は固定レートから変動相場に移行しますが、
それでも、まだまだ、米国主導での相場管理は継続します。

 

 

そして、1885年米国の意向で、円高、ドル安を政府間合意し、
結果、ドル円レートは一気に円高に向かいます。

 

235円だったレートは合意良く20円円高になり、
1年後には円は倍まで買われ、150円になったのです。

 

 

このあたりの話は、また別の機会に譲るとして、
1949年から1985年までの期間、この管理相場の時代、
ドル円と日経平均がどのような関係をもっていたか見てみましょう。

 

 

 

1949年以降のドル円レートと日経平均株価の相関性

 

プラザ合意後の為替が安定したのが、1988年であったので、
少し余裕を見て、1988年までグラフを作りました。

 

 

 

この1949年から1088年までの期間、トレンドとしては一貫して円高が進み、
株高が進んだことがわかると思います。

 

では、1円円高になると、どの程度株高になったのでしょうか。

 

相関をみてみましょう。

 

 

 

この期間を分析すると、日経平均=Y、ドル円レート=xとすると、

 

Y=-2.17 * x + 20347

 

でした。

 

 

期間をおおざっぱにみると、

 

1円円安になると、92円程度、日経平均株価が下がった

 

という事を示す数式です。

 

 

前回の、1988年以降の長期分析によると、

 

1988年以降は

 

Y = 375*X + 37190

 

でした。

 

 

ところが、1988年以前は、

 

Y=-2.17*x +20347

 

です。

 

そもそも、傾きが逆です。

 

 

この2つを見比べると、非常に興味深い事実が浮かび上がります。

 

1.1988年以前は、
Y=-92.78*x +32561
円高は株高に、円安は株安になっていた。
強力な経済成長力のおかげか、為替がどうなろうとも
株高になっていたと見てもよいでしょう。

 

2.1988年以降は、
円安は株高に、円高は株安になっていた。
輸出産業が多い日本の産業構造としては、円安は同じ1ドルの売り上げに対して
大きな利益をもたらすので、株高につながるという、
まったく直感的に理解できる正しい関係になってきた。

 

3.1988年以前は、現代の為替、株式の市場との関係とは異なる関係があり、
あまり参考にはならない。

 

 

ということになるでしょうか。

 

 

他にも日経平均株価とドル円の話をしだすと、様々な考察が出てきますが、
それはまたの機会にお伝えしたいと思います。

 

 

このブログではみなさんの資産運用のお役に立てる情報として、
金融、為替(FX)関連のマーケット動向や予測なども随時配信していきますので
次回の記事もご期待下さいね。

 

では、また次回をお楽しみに!

 

 

マーケットの魔術師 奥村尚