市場区分再編はビッグニュースなのか?

再編した背景と現状

 

こんにちは、マーケットの魔術師 奥村尚です。

 

4月に入りました。

 

4(月曜日)から今までなじんでいた、東証1部/2部/マザーズ、
ジャスダックという市場区分は廃止され、プライム市場/スタンダード市場/グロース市場
という、新しい3市場に再編されました。

 

なぜ、そんなことをしたのでしょう。

 

JPXがHPで明らかにしている、市場区分見直しの概要では、2つの課題があったとしています。

 

(以下、JPX HPより、主要な部分を抜粋)

 

1 市場区分コンセプトがあいまいで、特に東証二部、マザーズ、ジャスダックの
区分の位置が重複していた

 

2 上場企業の価値向上の動機づけが十分ではない

 

新しい区分では、

 

プライム市場 1839銘柄
多くの機関投資家の投資対象になりうる規模の時価総額(流動性)を持ち、
より高いガバナンス水準を備える

 

スタンダード市場 228銘柄
一定の時価総額、流動性を持ち、基本的なガバナンス水準を持つ

 

グロース市場 そのほか全銘柄
高い成長可能性を実現するための事業計画と開示が行われ、一定の市場評価が得られる一方、実績の観点からリスクが高い企業

 

と記されています。

 

市場区分を実施する前の準備期間は十分に長く、いろいろな議論をしたうえで、
市場区分の再編を決めた
のです。

 

プライム市場の本来のコンセプトは何かというと一言で言えば、
日本のトップ ofトップ企業
ということになるでしょう。

 

日本で最高の市場区分に上場する企業こそが日本を代表する企業であり、
最高の信頼を投資家から得ている。

 

簡単に言えば、子供でも知る企業、世界で誰もが認める企業、
ということになるでしょう(本来は)。

 

3月までの東証は、全体の上場企業全体の6割近くが東証一部に集中していました。

 

はっきり言って二流三流の企業が多くまぎれており、
東証一部銘柄の数が多過ぎた
のです。

 

東証の上場企業の6割が選りすぐりの企業と言えるはずはありませんよね?

 

少し見方を変えて、ここで世界のメジャー級株価指数を見ておきましょう。

 

SP500
全米TOP500社の会社価値をベースに算出する株価指数です。
米国市場(NASDAQ,NY取引所を含む)全上場企業のうち、
時価総額が大きい上位500社を基準に流通株式が50%を超え、
かつ、4四半期連続で黒字であることを条件として500社を選定します。
ちなみに、NY市場とナスダック市場だけでも6100社上場しています。

 

FT100
英国の株価指数です。
ロンドン取引所に上場する2500を超える会社の中から
時価総額上位100銘柄で構成されます。

 

DAX
ドイツの株価指数です。
フランクフルト市場に上場する、500社を超える中からtop40社で構成されます。
時価総額と売買代金が大きく、直近二年で黒字が要件となります。

 

その他、伊MIB、フランスCACの株価指数も、上位40銘柄だけで構成されています。

 

こうした誰もが知る指数に採用されている企業は、選りすぐられた最高の企業です。

 

だからこそ、この指数を利用した投資信託は売れる、という事です。

 

東証TOPIXは、東証一部全銘柄ですから、2177社の時価総額から計算します。
数が多すぎます。

 

海外では無名は当然として、日本でさえ無名な会社も数多く存在していました。

 

だから、東証プライム市場は、旧東証1部2177社の70%くらいは落選する、
上位30%のみがプライムに行ける、というくらいでも良かったのです。

 

ところが、フタを開けてみると、なんと、
東証一部の大半(1939社=84%)の企業がプライムに移行しました。

 

しかも、基準に達していない企業295社まで、
ひとまず移行できるように配慮
されていました。

 

そして、おやっと思ったのは、
証券会社やテレビでは、相変わらず、TOPIXがまだ使われている

 

東証一部という区分はないので、なぜ廃止された東証一部の指数を出しているのか、
とても不思議に思って東証に聞いてみると、
4月1日時点で東証一部区分に存在した銘柄を使ってそのまま計算している
ということです。

 

そしてなんと、プライム市場の株価指数は、場が引けた後、
夕方に引け値だけが発表されるのです。

 

場中、ライブでは(つまり、tick では)指数を発表していないのです。

 

まだライブでは計算していないということでした。

 

世界で使ってもらおうとしているなら、準備が全然足りませんね。

 

なんだか、昔のテレックスの時代に、株価引け値を電信で引け値を送信して
店頭で専任スタッフが黒板にチョークで買いて伝えた

 

という昭和の話を思い出しました。

 

DX時代の、ほんわかした話、ではありますが、
少し悲しさを覚えました

 

下手すると、このままTOPIXが使い続けられる可能性もあります。

 

来年のエイプリルフールには東証から 、

 

「市場区分は、なかったことにする.」

 

しれっと発表されるかもしれませんね。

 

このブログではみなさんの資産運用のお役に立てる情報として、
金融、為替(FX)関連のマーケット動向や予測なども随時配信していきますので
次回の記事もご期待下さいね。

 

では、また次回をお楽しみに!

 

 

マーケットの魔術師 奥村尚