2021年相場の振返り
出来事と相場を見て「学び」にする
こんにちは、マーケットの魔術師 奥村尚です。
もう年末ですね。
今回は、今年最後のブログになりますので、
今年の相場を振り返ってみようと思います。
まずは、一年の動きを全体的に見ておきましょう。
NYダウ、日経平均、ドル円を左スケールに昨年末=100としてプロットしました。
関係を見るために、右スケールに米国長期債の利回りを添えています。
これを見て、この1年を思い出しながらチャートを見ておくと、
かなり良い学習ができるはずです。
色々な要素で上がったり下がったりしてきたのですが、
その要素は何であったでしょうか。
要素が何があったかがわかれば、それが来年を観るために、
そのまま役に立つと思います。
少しおさらいをしていきたいのですが、その前に、
今の世界の相場を見ると、一言で言える事があります。
カネ余りです。
コロナ禍で経済がうまくいっていないのに、
相場が膨れ上がった最大の理由がカネ余りです。
金融相場とでも言えば良いでしょうか。
昨年から今年にかけては、金融相場だけで
株式は恐ろしく上昇し続けました。
通常は、実態が相場に追いついて、企業業績も上がってきます。
業績相場です。
本題に入りましょう。
株をやっている人は、日経平均をドル円、あるいは、
日経平均とNYdowを並べて見る事はよく行うと思います。
特に、日米の株式同士は、そっくりな動きをしています。
日米企業の稼ぎ方は全然異なるビジネスモデルです。
それなのに、そっくりな動きをしているということは、
何か共通の事項があるに違いありません。
それは、買いたい気持ち、です。
センチメントとも言います。
この気持ち、が世界を伝搬し、
日米共に同時に上がったり下がったりしていることになります。
数字では、PER(株価収益率)で表します。
PERが伝搬するので、世界の株価が連鎖するんです。
まず、この点を抑えておきましょう。
次に、NYdowを無視して、ドル円と日経平均を見てみます。
ドル円が上がる、つまり円安になると、
輸出企業は日本円ベースでは売上が上がるので儲かります。
輸入企業は損します。
令和2年は、輸出>輸入でした。
いわゆる、貿易黒字です。
今年もそう(日本の輸出額>輸入額)であれば、
円安で輸出企業は儲かるので株価全体としては上がりやすい。
日本の輸出額<輸入額であれば、
円安で輸入企業は損するので株安になるのが自然です。
しかし、それ以前に、ドル円と日経平均はリンクしていない感じがしますね。
今年全体で見ると、ドル円と日経平均は関係なく相場が形成されていました。
では、ドル円と日経平均を諦めて、
米国金利と日経平均の関係を見てみましょう。
発見しやすいように、赤丸をつけておきました。
これでいかがでしょうか。
米金利が上がると日本株が下がる傾向があることがハッキリわかるでしょう。
この関係こそが、来年を占う関係になるのです。
これが、今年の相場のおさらいになります。
このおさらいを前提に、次は新年になってからのblogで新年らしく、
2022年を予想してみる事にします。
このブログではみなさんの資産運用のお役に立てる情報として、
金融、為替(FX)関連のマーケット動向や予測なども随時配信していきますので
次回の記事もご期待下さいね。
では、また次回をお楽しみに!
マーケットの魔術師 奥村尚
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