消費者物価指数の上昇が意味すること

消費者物価指数の仕組みと日本への影響を考える

 

こんにちは、マーケットの魔術師 奥村尚です。

 

11月10日に、米国の消費者物価指数が発表されました。

 

6.2%の上昇
1990年には6.3%でしたが、それ以来、
実に31年ぶりのインフレだ、とニュースされました。

 

大変だ、大変だ、インフレだ、通貨の価値が下がるぞぉ、と大騒ぎになりました。
金利は急上昇、株は急降下、ゴールドは急上昇しました。

 

ここで、インフレの時に市場はどうなるか、を説明しておきます。

 

インフレというのは、物価が上昇することを言います。
物価は、物価指数というものさしで測定します。

 

なかでも、生活者が購入するモノの価格の変動を調査したものを
消費者物価指数といいます。

 

これがCPI(Consumer Price Index)で、
ある時点を基準にどの程度物価が変動したかを比率として示します。

 

計算方法や調査方法は世界で基準化されているので、
比較もしやすくなっています。

 

日本では総務省が発表しています。

 

米国は、労働省が発表しています。

 

11月10日に発表された10月の米CPIは、
事前予想をはるかに予想を上回る上昇をして、市場を驚かせました。

 

6.2%上昇だったのです。
その前月(9月)は、5.4%でした。

 

6%台に乗せたのは、1990年12月(この時は6.3%)だったので、
30年と10カ月ぶりです。

 

さて、6.2%という数字を31年ぶりだと騒ぐためには、
その数字を理解していないとダメですよね?

 

ここで質問です。

 

6.2%上昇した、というのは、何に対して、何の比率でしょう?
6.2%になったら、どうなるの?
そもそも、その数字は誰が出しているの?

 

………

 

答えは、こうです。

 

CPIは6.2%上がりました。

 

前月比ではなく、前年同月比です。

 

数字は、米国労働省が毎月発表しています。

 

CPIには2つの種類があります。
全対象品目を指数化したもの。
総合、とか、ヘッドラインといいます。

 

もう一つは、ヘッドラインからエネルギーと食料を除いたコアというもの。
2つとも同時に発表されます。

 

今回注目された数値6.2%は、ヘッドラインです。

 

コアは4.6%の上昇でした。

 

FRBの公式な説明では、短期インフレを特定する為に
コア比数の変化を評価すると表記しています。

 

 

これ以上は無駄に難しい話になるので避けますが、
CPIの6.2%の上昇は、昨年の10月との比較です。

 

昨年の10月は、深刻化する感染拡大で最も機運が悪い時期でした。

 

NYダウは連日大幅下落、2万6千円程度でした。

 

欧米の各所でロックダウンが導入されていた時期ですから、
経済は当然に今とは異なる状況です。

 

そんな時期と比較しても、あまり意味のある数字にはならない、
とだけは言えるでしょう。

 

今回は、コアとヘッドラインの差がとりわけ大きく、
CPIヘッドラインが上昇した大きな原因は
エネルギー(特に石油)と食料の値上がりであることがわかります。

 

石油は、仕入れ原価とも言える石油価格自体も上がっていますね。

 

さらに、海上運搬は、世界的なパンデミックのおかげで乱れ、
稼働する船も少ないのでコストは跳ね上がっています。

 

国際的な食糧価格もこんな具合です。

 

 

でも、ご安心を。

 

海運は、来年夏には通常に戻るでしょう。

 

食料は生活者としては気になりますが、
日本の食料に対する輸入の割合は、最終消費額に対しては、2%です。

 

2008年の例では国際価格が3倍になったのですが日本のCPIは2.6%の上昇で済んでいます。

 

今回も大したことではあるまい、と思えます。

 

このブログではみなさんの資産運用のお役に立てる情報として、
金融、為替(FX)関連のマーケット動向や予測なども随時配信していきますので
次回の記事もご期待下さいね。

 

では、また次回をお楽しみに!

 

 

マーケットの魔術師 奥村尚