コロナ状況でみる欧米と日本の比較
日本は最悪の国なのか?
こんにちは、マーケットの魔術師 奥村尚です。
ここ1年ほどは海外に行けていないのですが、必要上、
zoomなどでビジネス的なコミュニケーションは海外とも定期的にとっています。
現地に行って話をすると、身をもって感じる事なのですが、
日本(人)の考え方やモノの見方、という観点について、
海外でのディスカッションでは話をする機会が多々あります。
その瞬間、その会議では私は日本代表になっているわけです。
なんだか最近、日本人が日本の事を悪く書く記事やニュースが多くなってきた感じをもっています。
マスコミは、昔からその傾向があった。
それに洗脳された人々が、みんながそう言っている、という意味不明な伝え方で
あることないこと、自分の観点を盛大に盛って伝え、日本は最悪の国、という結論になってゆく。
これは危険でもあります。
数字をつかって、フェアに評価すると、決してそういうことはないはずなのです。
たとえば、コロナウィルスの状況。
ジョンズホプキンス大学のダッシュボードは、毎日正確な情報で更新されています。
世界中のニュース機関やマスコミが引用しているのですが、その数字を見ると、こうなっています。
日本の感染者数の推移だけを見ると確実に増えてきているのですが、
世界の中であらためて比較すると、感染者数だけみても一桁、
下手すると二桁、少ないことがわかります。
しかし、こうした見方はフェアではありません。国によって人口が異なるからです。
これは、日経平均3万円の時に900円下がって大変だ、もう終わりだ、と言っていることに似ています。
1万円の時の900円下落とは異なることに注意しないといけませんね。
そこで、比率に直して見てみます。
コロナによる死亡率は非常に低いので、%をさらに100倍して、basis pointという単位にしています。
人口は2021年5月時点での最新のもので計算しています(外務省発表値).
日本は、世界11位の人口を持つ大国ですから、
欧州と比べると絶対数よりさらに差が出る事がわかります。
日本の新型コロナウィルスによる死亡数は11471人(累積、2011年5月17日)です。
コロナにかかった人が持病で亡くなるケースも実績にカウントされます。
本来の日本の統計では、インフルエンザや肺炎にかかって、持病の悪化で亡くなる場合は、
原因をインフルや肺炎にはカウントせず、持病での死亡とカウントされます。
ちなみに、日本における死亡者はインフルエンザ 3571人、肺炎95498人でした
(厚生労働省 人口動態統計2019より).
だから問題ないとか、安心だと言っているわけではありません。
欧米より、案外良い数字ではある、ということです。
ただ、欧米は、数字が圧倒的に悪いがゆえに、かなり危機感を持って対応してきたのだと思います。
その危機感の有り無しが、いまのワクチンの状況になってきている。
周到に欧米は準備してきた。ワクチンの確保も、制度も、現場の体制も。
これに対して、日本は、準備を怠った。確保のメドもついていない。
さすがに、これはまずい、と。
だから相場は失望してしまった。
やはり、準備が大切ですね。
相場への準備も、怠りなくしておきたいものです。
なお、ワクチンは、少しづつは入ってきていますし、
7月から8月にかけては、欧米は自国の集団免疫を完成するので、
ワクチンの在庫を持つようになるはずです。
ですから、そのあとは、日本にどんどん回してくれます。
そのうち、相場も気が付くことでしょう。
このブログではみなさんの資産運用のお役に立てる情報として、
金融、為替(FX)関連のマーケット動向や予測なども随時配信していきますので
次回の記事もご期待下さいね。
では、また次回をお楽しみに!
マーケットの魔術師 奥村尚
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