物価と経済成長率から見る日本

日本は周回遅れ?

 

中央銀行としての日銀の存在意義は、物価の安定です。
これは日銀のHPにもはっきり書いてあります。

 

つまり、日銀が行う政策(金融政策)の目的は、物価の安定にあります。

 

2013年に黒田総裁になってから、2%という物価上昇の目標を掲げていますが、
これは今世紀に入ってから全く達成できていない日銀の夢、と言っても良いでしょう。

 

消費者物価指数(CPI)を、2015年=100とした総務省 統計局の資料をグラフ化してみました。

 

総務省では、物価を測定するために、色々な品目の価格を定期的に調べて、
その推移を総合して物価として示しています。

 

そして、時代の変化に応じて(例えばインターネット接続料とかを取り入れるなど)、
基準をちょくちょく変えています。

15次改訂の年が2015年であったことから、2015年基準といって、現在はこの年を100にしています。

 

2021年の物価は、まだ確定しているはずもありませんが、
月次で発表された1月2月の平均をとって仮に-0.5%としています。
参考のため、実質GDPも一緒にプロットしてみました。

 

GDPの伸びはそのまま経済成長率と定義されていますので、
経済成長率と物価は、密接であることがよくわかると思います。

 

このグラフをみると、1998年まではCPI(物価)は上昇しています。
それ以降は物価が下落しデフレとなり、2012年まで続きました。

 

デフレが、14年続いたことになります。
(2008年は瞬間物価が上がっていますが、これはリーマンショックの時の特異点でしょう).

 

2012年以降はアベノミクスの効果もでて、緩やかなインフレになろうとした矢先、
コロナショックで今に至っています。

 

普通の先進国は、経済成長率はもっと大きいのですが、
日本の成長率は極めて低く、1994年から2018年まで、
欧州の半分、米国の1/3しか成長できませんでした。

 

一人当たりのGDPは1988年には世界2位までいったのですが、今は23位です。
日本は特別減ってはいないのですが、ほぼ増えていないので、
抜かされて周回遅れになった
ということになります。

 

日銀の話をしようと思って書き始めたのですが、なんだかぜんぜん違う方向にきてしまいました。
まぁ、ブログだからいいでしょう。

 

迷ったついでに、一人あたりのGDPを掲載しておきます。

 

 

日本より上位の国は、日本より良く稼ぐ金持ちの国というわけです。
長期にわたってルクセンブルクが世界1位なのですが、
この国だけ、10万ドルを超えています。

 

一人当たりで軽く1千万円を稼いでいることになりますね。凄いですね。

 

主に金融で稼いでいます。近年は、DX(IT)やバイオ、環境技術にも力を入れているようです。

 

とてもきれいな国です。ドイツ語が公用語ですが、フランス語もしゃべる人が多くて、
皆英語もしゃべります。旅行にも行きたくなってしまいます。

 

特にフランス語圏を中心に食べ物もおいしいし。。。

 

全然違う話になりそうなので、このくらいにします。
また次回。

 

このブログではみなさんの資産運用のお役に立てる情報として、
金融、為替(FX)関連のマーケット動向や予測なども随時配信していきますので
次回の記事もご期待下さいね。

 

 

では、また次回をお楽しみに!

 

 

マーケットの魔術師 奥村尚