cov19の報道で思う事
TVニュース報道の危険性
こんにちは、マーケットの魔術師 奥村尚です。
最近、自分の書斎で仕事する機会が増えていますが、これは僕だけではないでしょう。
ワークホームでは、昼にいわゆる主婦向けのTVニュースを見る人も増えているはずです。
昼の時間帯のメイン番組としては、どの局もほぼ100%の確率で、コロナ関係の一応ニュースです。
が、僕は毎日毎日、三面記事的な観点で辟易していて、ついには地上波のアンテナを外してしまいました。
マスコミは都合よく日本の悪いところをほじくりだして、これだから我が国はだめなのだ、という論点が得意で、その為には、詭弁と悪意あるロジックのすり替えをいとわない、という感じを受けたのです。
例えば、昨年であれば、スウェーデンの独自のコロナ対策です。
日本政府のロックダウン政策の批判のために、まれな事例であるスウェーデンを引き合いに出して、日本は、やれ工夫がない、意思決定が遅い、と政治家を口撃していました。
しかし、その後はまったくスウェーデンのスの字も口にしません。
スウェーデンの方法が失敗し方針を変更、ウィルスの伝染を防ぐために国民の行動を制限したり、細かなルールを定めることになり、結局他の先進国と同じ方法をとったことは秘密にして、過去の自分達を反省しません。
この点、政治家と同じ穴、です。
最近では、イスラエルを取り上げてくるテーマが多いように思います。
イスラエルは、国家としては世界最速でワクチン接種を始めた国で、圧倒的な接種率です。
マスコミは、やれリーダーシップが素晴らしい、とか、危機感がありスピーディだ、とイスラエルを褒めたたえていました。
確かに、イスラエルは首相が製薬会社のトップに働きかけて直談判した行動力は素晴らしいとは思います。
では、世界中の国々が、それを行えるでしょうか?たぶん、最初の1国だけの先行者メリットがあったにすぎません。
非常にリッチな国でもあります。ひとりあたりのGDPは4万3千ドル。
日本は4万ドルですから8%も上回り、一人当たりの経済力はずっと上です。
さらに言えば、人口のスケールが違いすぎます。イスラエルの人口は880万人。
日本は1億3千万人です。同じ方法が通用するはずもありません。
イスラエルは常時戦争状態に備えている緊張感もあり、国家統制は完璧です。
こうした理由は、日本に当てはまるはずもなく、仮にワクチンがあったとしても、
これほどスピーディに接種が進むことは、日本だけではなく、世界を見回しても、なかなか他にないでしょう。
ちなみに、ジョンズホプキンス大のcov19ダッシュボードによると、
イスラエルの感染者は70万人、ワクチン接種を始める前までは一日1万人の感染者が発生していました。
人口に対する比率は、かなり高いのです。
日本はどうでしょう。
感染者は41万人。一日せいぜい5千人の感染者発生です。日本の人口は1億2500万人。
他国の、世界で最もスコアの高い箇所だけをとりあげて、そこだけを日本と比べると、そりゃ、負けます。
だから日本はだめだダメだ、という理由にはなりません。
人口を考えると、日本は先進国では最も安心できる状況です。
地上波TV番組、特に昼の時間は、偏見と危うさが交錯しているように感じました。
このブログではみなさんの資産運用のお役に立てる情報として、
金融、為替(FX)関連のマーケット動向や予測なども随時配信していきますので
次回の記事もご期待下さいね。
では、また次回をお楽しみに!
マーケットの魔術師 奥村尚
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